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ゴールド、12

 このコラムでは、ゴールドが世界商品という証でもある「4時間足チャート」について考察してみます。

 まず、チャートが、なにを表現しているかという認識を共有します。

 チャートは、未来を予想するツールではありません。どんなに分析しても、明日のことはまったく分かりません。チャートとは、いままで銘柄がたどってきた軌跡をふりかえるツールでしかありません。よく使われる、MACD、RSI、は、分析対象になった銘柄が、いま、過去と比べてどこら辺に位置するかを説明するだけの指標です。MACDの数値を他銘柄と比べてみても無意味で、おなじでないから複数の銘柄があるとしかいえません。あくまで相対的な指標です。一目均衡表にいたっては、幻想的な価格推移を視覚的に表現したものです。過去を説明するツールとしても、無価値です。そもそも、あらゆるチャートは、後になってから確定します。現在という点は、作図中の揺れでしかありません。こうした認識にもとづいて、4時間足を考えてみようと思います。

 ゴールドは、世界中で取引されています。日経平均先物、S&P500先物なども、ほぼ24時間取引されます。しかし、もっとも盛り上がるのは現物市場がオープンしているときになります。ゴールドは、東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場で現物が取引されるので、おおむね8時間ずつ相場がつくられます。アジア時間、欧州時間、米国時間という3つのブロックに分かれて、価格が形成されています。各市場の前場、後場と考えれば、4時間ごとの推移が一連の動きをつくりだします。

 おなじ世界商品と考えられる原油市場は、どうなっているでしょうか。

 原油市場の価格決定は、ニューヨーク市場が支配しています。ロンドン市場は、先物が中心です。東京市場は、出来高が極端に小さくなっています。現物市場は地域差が大きく、世界で均質ではありません。価格は「需給」よりも、「投機、ニュース、地政学」で急変します。その結果、原油の4時間足チャートは、 連続性を反映する構造になっていません。

 FXのペア通貨(USD/JPYなど)では、2通貨が流通する市場で主に取引されます。アメリカ時間と日本時間はあっても、欧州時間がありません。その結果、4時間足チャートは有効ではなくなります。

 チャートは、経験則に基づいています。さまざまにありますが、なかでも、ダウ理論、エリオット波動などは有名です。

 ダウ理論では、トレンドには3種類あると考えます。

1)主要トレンド、1年~数年のサイクル。

2)2次トレンド、3週間~3ヶ月のサイクル。

3)小トレンド、3週間未満のサイクル。

 これらは、互いに独立しているのではなく、2次トレンドは主要トレンドの調整局面、小トレンドは2次トレンドの調整局面として捉えられます。つまり、本質的にはフラクタル、という認識に基づいています。チャートは、5分足、15分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足、どれでみても、おなじ形をつくっています。いわゆるフラクタル性をもつことが知られています。

 4時間足チャートは、トレンドが変換したかどうかをみる指標です。とはいっても、すぐに再転換する可能性は充分にあります。しかし、金のような現物が、高い流動性をもって24時間連続的に動く市場では、トレンドはある程度たもたれるという経験からの幻想でしかありません。

 私のばあい、単純平均、5本線、13本線、31本線、79本線でみています。この数値は、単に素数という意味しかもっていません。5、13、31、79は、隣接する数値の比率が、ある程度一定という構造にすぎません。

 個人的には、チャートは、日足がもっとも純粋に過去を反映するのではないかと考えています。事件やエベントを、直接的に表現しているからです。週足になると、事件は市場におりこまれてきます。月足は、人間の思考単位から逸脱しています。5年たっても60本しかひけませんので、繰りかえしみても発想がかぎられます。

 したがって、なかでは日足という結論がでてきます。

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